2010年11月22日月曜日

6年生によるミニ講座



 低学年の教室の前で、模造紙を持った何人かの6年生が集まっていました。
「何してるの?」
と聞くと、
「体育の授業の受け方について、説明するんだ。」
ということだったので、付いて行きました。
 全員ではないですが、6年生がいくつかのグループに分かれて、5年生以下下級生の教室に行き、服装や授業内容などについて用意しておいた模造紙を元に説明をしていました。

 私の学校では、3年生以上の体育は、体育専科の先生が授業を受け持っています。その先生に代って、6年生が下級生に説明をする、ということなのでしょう。ミニ講座の後には、観察していた専科の先生からの反省事項を聴き、次に活かします。このミニ講座も、どうやら体育の評価に入るようです。

 体育の授業も観察したことがありますが、体育の服装、といっても全員が同じ服に着替えるわけではなく、(一応)制服のYシャツはそのままで、下だけ動きやすい格好に履き替える、という子どもが多数です。授業後もそのYシャツは着たままです。そういうところがニカラグアっぽい、と言えばそれまでですが・・・。

 
 日本で6年生を担任していた時も思いましたが、下級生と接したり、何かを教えたりするときの子どもたちの顔は、とても素敵なものです。普段の教室では見せない、お兄さんお姉さんの顔になるのです。このニカラグアの6年生たちにも、その顔を見ることができて、とても微笑ましく思えました。

初授業!日本文化紹介


 先日、ようやく活動っぽいことができました。今までは教室の後ろにちょこんと座って授業を見て、授業後に先生や実習生と少し話をするだけの日々が続いていました・・・。本来の活動は先生たちの支援なのでそれでいいのでしょうが、お客様状態が続いていて、何もできない自分に不安や焦りが募っていました。

 ようやくできたことは、5,6年生を対象にした日本文化紹介です。パワーポイントで日本の食、服、建物、遊び、アニメ、学校などの写真を見せて説明し、最後に折り紙体験ということで、事前に適当な大きさに用意しておいた新聞紙で、紙てっぽうを一人ずつ作りました。これにはとても苦心していました。
 
 パワーポイントの写真で最も歓声があがったのが、ドラゴンボールZと日本の学校のプールを見せた時です。日本のアニメはこちらでも有名で、特にジャッキー・チェンのカンフーの影響もありドラゴンボールZは人気です。配属された当初、「ジャッキー・チェン知ってる?」と何人もの児童から聞かれました。また、学校にプールがあるというのが彼らにはとても驚きだったようです。

 しかし・・・・・。
 2日間に分けて授業を行ったのですが、1日目の子どもの態度に危機感を感じた私が、2日目の最初に子どもたちに言ったことは、次の3つです。
 ① 何も食べないこと
 ② 物を投げないこと
 ③ ゴミはゴミ箱に捨てること
これだけ書けば、授業中の子どもたちがどういう状態であるか、すぐにわかるかと思います。担任でもない私が、担任の先生も指導しないことを子どもたちに向かって言うのは、後ろめたい気がしましたが、先生たちにも伝えたい、という気持ちで言わせてもらいました。
授業後、このことについて何か文句を言われるかな、と心配していましたが何も言われませんでした。それはそれで非常に寂しいもので・・・。
学力と生活指導の関連性を少しずつ伝えていこう、と思いました。

とにかく、自分から発信できた日でした。

保健の授業





先日、学校で歯磨き講習会が行われました。日本のように保健の先生はいないので、外部から来た方が子どもたちに歯磨きの仕方や手の洗い方を教え、最後には一人一人に歯ブラシや石鹸を配布していました。そして、教師用の資料や、各教室用の掲示物も用意してありました。

 日本と同じような歯の模型があることにも驚きましたが、衛生に関することをしっかりと教えるんだなぁ、ということにも感心しました。それよりも、国が児童一人一人に石鹸や歯ブラシを配布する予算があることに一番驚きました。そういえば、ニカラグアでは他の省庁よりも、保健省と教育省にお金が多く配分されている、と聞いたことがあります。
 
 歯ブラシや石鹸を入れていた段ボールを見つけた私は、授業後に講師の先生のところへ行き、「あの箱もらってもいいですか?教材で使いたいのですが・・・」と頼んだところ、簡単に了解してもらえた上、歯ブラシ・石鹸セットを私に差し出してくれました。しかも2セットも。有り難くもらいました。いろいろと余裕をもって作っているようです。

2010年11月16日火曜日

ついに、盗まれました・・・


3ヵ月ぶりのブログ更新ですが、あまり明るくない話題で再スタート。

 ついに、盗まれました。と、言っても、私の金品や私物などではなく、家の前のマンホールの蓋。同じ道路の別のマンホールは、マナグアに来た時から蓋はなかったのですが、家の前のマンホールの蓋は、ずっと健在でした。それが、とうとう・・・。

 ニカラグアに来てから、特にマナグアでは蓋なしマンホールをいたる所で見ることができます。もちろん危ないので、歩くにも車を走らせるにも気をつけなければいけません。

 蓋ありマンホールももちろんありますが、それはコンクリート製。つまり、鉄製の蓋が盗まれる、というわけです。資源として売り、お金を得るためでしょう。売る、ということは、買う人がいる、ということでもあり、生活していくためには、お互い手段を選ばない、または選べない、という現状が見えてきます。

因みに、私自身は無事故・無被害4ヵ月。記録更新中です。

2010年8月10日火曜日

16歳の6年生?!



 上の写真は3年生の子どもたち。下の写真は6年生の子どもたち。この学校は標準的に以下のような学年構成になっています。

  未就学児クラス →  5歳
  1年生     →  6歳
  2年生     →  7歳
  3年生     →  8歳
  4年生     →  9歳
  5年生     → 10歳
  6年生     → 11歳

 一応こうなってはいますが、同じクラスでも年齢はバラバラ。この国には留年制度があり、またいろんな事情で毎日きちんと登校できない子どもたちもいます。

 6年生のクラスで年齢を聞いたら、もちろん一番年下は11歳ですが、中には16歳という男の子も。日本だと考えられませんが、子どもたちにとっては何も不思議なことではなく、ごく自然に一緒に過ごしています。みんなとても良い笑顔をしていますよね。

 違う年齢の友だちとの関わりが少なくなってきた日本のことを考えると、ニカラグアのこの子どもたちの関係が、もしかすると今の日本には必要なのかもしれないな、と思いました。

手遊び名人


 同じく3年生の教室。中休みに女の子たちが手遊びをしていたので、いくつか紹介してもらいました。

 2人で向かい合って、歌いながら手を叩いて・・・。日本にも“アルプス一万尺”のような手遊びがありますね。あんな感じでいくつも紹介してくれました。その種類の多さや動作の多さにびっくり!

 「一番簡単なものを教えて」と頼んで、一緒にやってみましたが、子どもたちの速さに付いていけませんでした・・・。

しっかり並んで、町探検!



 私のカウンターパートの先生は2人いて、3年生と6年生の担任をしています。この日は、3年生のクラスにお邪魔しました。私がまだ学校近辺をよく知らないこともあり、カウンターパートの先生が私を気遣い、3年生3クラス合同で学校の周りをぐるっと歩きました。

 子どもたちを先導しているのは、教育実習生の先生です。すぐ隣が(最初の活動予定先だった)教員養成校で、そこからこの小学校に10人近くも実習生が来ています。

 「子どもたちが生活している地域を知ることができてよかったなぁ」と思っていたら隣で歩いていた女の子から、「私の家から学校まで1時間かかるよ」と言われて驚きました。子どもたちの通学範囲は、どうやら思っている以上に広いようです。それでも、この学校に毎日通って来ているんだから、健気だなぁ、と思います。

ゴミはゴミ箱へ



 月曜日と金曜日の1時間目の半分は、全校朝会です。そこではまずニカラグアの国家が歌われ、連絡事項の後に、先生方から生活指導や道徳のようなお話があります。
 
 この日は、校長先生から「ゴミはゴミ箱へ捨てましょう」という内容のお話がありました。子どもたちが立っている場所の近くには、ゴミが散乱していました。すぐには解決しそうにはありませんが、呼びかけ続ける必要はありますね。

チャイムは手動?!


 1時間目の始まりと中休みの後の授業の始まりに、チャイムが鳴らされます。チャイムと言っても日本のように「キーンコーンカーンコーン」ではなく、「ジリリリリリリ!」という音です。校長室前にあるスイッチを校長先生が押すと全校に響き渡り、ゆっくりと子どもたちが動き始めます。

活動開始!!


 サン・マルコスでの1ヵ月の語学訓練を終え、いよいよ任地の首都マナグアで活動が始まりました。初日は全校をあげてのすごい歓迎を受けました。たった一人の日本人の到着のためにその日は授業をカットし、歓迎会が終わり次第、子どもたちは下校していきました。ありがたいような、申し訳ないような…。

 小学校の敷地に入ると、すぐに大きな学校の看板が目に入ります。「ようこそ!公立ホセファ・トレド・デ・アゲリ第一小学校へ」と書かれています。この小学校には初めて協力隊が入ります。とにもかくにも、活動が始まりました。がんばります!!

2010年7月5日月曜日

断水と停電


 途上国ではめずらしくない断水と停電。この一週間の生活で、早くもどちらも経験することができました。停電のときは街全体が本当に真っ暗になり、車のライトがあるだけでした。エナは私に蝋燭を持ってきてくれました。こういうときは、待つしかありません。何もできなくなるんだなぁ、と感じました。でも10分くらいの停電だったので助かりました。でも、電気がないって、本当に不便です。
 停電よりももっと困るのが断水。運よくこれも長い時間ではなかったので、生活には支障なく過ごすことができましたが、他の隊員はお風呂に入れなかった人もいました。シャワールームには断水に備えて、常にバケツに水を満たしています。同じニカラグアでも場所によっては一日中断水のところもあるようです。最近は毎朝起きたら、蛇口をひねり水が出るか、確認するようになりました。大洋州に派遣された隊員の中には、貯めていた雨水でお風呂を済ませた人もいるようです。水とともに生活していること、無駄遣いできないことを、嫌でも思い知らされました。

初!蚊帳



 ホームステイの家に来てまずしたことは自分の部屋に、特にベッドに蚊帳を張ることです。人生で初めて蚊帳を使うことになりました。ホームステイ先のエナおばあちゃんに手伝ってもらいながら取り付けました。同期隊員でも何人か取り付けたそうです。でも、エナは使ってません。
 蚊の対策のために取り付けましたが、蚊の数以上に、ここでは蠅の数も相当なもの。食事の時も、部屋にいる時も、常に蠅と共存です。窓を閉め切ると暑いのであける必要がありますが、網戸がないので外にいるのと変わらない状況になります。ここでは、網戸が付いている窓がとても少ないように感じます。食事のときは、手で払いながら食べたり、蝋燭を付けたり、布や紙でコップに蓋をしたり、・・・というような工夫をしています。そのうち、この蠅との共同生活にも慣れてくる・・・と思っています。

文房具屋さん


 ノートを買おうと思い、近くの文房具屋さんに行きました。小さな店構えですが、たくさんのものが置いてありました。「一番安いものをください」、と頼んだところお店の人がだしてくれたのは、15コルドバ(=約75円)のノート。日本と比べてすごく安い、というわけでもない気がしました。日本と違うのは、一枚一枚の紙の厚さ。日本よりも薄いな、と感じましたが、十分に書けるので何の問題もありません。
 最後に撮影許可をもらい、写真を撮らせてもらいました。この街の風景を写真におさめられるのも、この街が比較的安全だからです。もちろん、相手を見極める必要はありますが。

語学訓練



 首都から語学訓練のサンマルコス市に移って1週間が経ちました。比較的安全な街で、日中なら一人で歩けます。ホームステイには慣れてきましたが、やっぱり語学はなかなか大変です。家の近くには、大きな教会があり日曜日にはミサに行きます。
 道路には、首輪のない犬がいたるところに・・・。訓練所で狂犬病の予防接種も受けましたが、このためだったのでしょう。割とおとなしい犬が多いですが、昨日は学校からの帰り道で急に吠えられました。あ~、怖かった・・・。咬まれなくてよかったです・・・。やっぱり甘く見てはいけないな、と痛感しました。

2010年6月29日火曜日

スーパーマーケット事情(首都編)




 昼食と夕食のために、みんなで初めてニカラグアのスーパーマーケットに買い出しに行きました。首都ということもあり、食品、生活用品、衣類、文具・・・何でもあります。印象に残ったのは見たことのないような果物、日本よりも大きいサイズの商品です。どこにでもコーラはありますね。500人達成記念式典でもコーラが出されていました。日本よりも海外の方がよく飲まれていますね。
 
 印象に残ったのは、各レジカウンターに一人ずつ、商品を袋に入れる仕事を専門にした人がいたことです。いろいろな仕事があるものです。

500人達成!




1991年から始まったニカラグアへのJICAボランティアが私たちの隊次で500人を超えました。500人もの先輩隊員がこのニカラグアで様々な活動をしてきたと思うと感慨深くなります。この日はJICA関係者が一堂に会して、記念式典が行われました。記念すべき500人目になった同期隊員が、副大統領から記念の品を手渡されました。たくさんの新聞記者やテレビ局も取材に来ていました。

2010年6月23日水曜日

ニカ・マック




 今日はJICA事務所にあいさつに行き、事務所長から協力隊活動の心構えを教えていただきました。そのあと、銀行口座の開設、日本大使館へのあいさつ、そして最後にドルからコルドバに換金(1ドル=約21コルドバ)しました。大使館はとても厳重でしたが、大使はとても気さくな方でした。
 昼食は、「マックに行こう!」と決めて、銀行からすぐ近くのマックへ。「安いのかな」という期待は裏切られ、以外にも高いなと感じました。ビッグマックセットを頼んだところ、86コルドバ、約430円くらいでした。ハンバーガーの大きさも日本と変わらず・・・。それでもドリンクは大きいサイズがありました。ニカラグアの物価を考えると、意外とマックは高い食べ物のような気がしました。
 テイクアウトをしたので紙の袋に入れてもらいましたが、そこで興味深い物を発見!袋に印刷されてある、あるキャラクター、よ~く見ると日本の有名なプロレスラーに見えてきました。何だか呼びかけられているようで、「元気」が出てきました。

2010年6月22日火曜日

飲み水


 よく言われることですが、「水道水は飲まない方がいい」と注意を受けました。JICA事務所にも、ホテルにもミネラルウォーターのタンクがあります。でも、決して冷たくはありません。仕方ないですね・・・。
 でも水道水は飲みこまなければ大丈夫、ということなので歯磨きも洗顔も不自由なくできています。

無事に到着!


成田から約20時間かかって、ニカラグアの首都マナグアのホテルに着きました。初日のニカラグアは「雨」でした。そうです。今ニカラグアは雨季なのです。毎日雨というわけではないでしょうが、洗濯物が乾きにくい日が多くなることはまちがいないでしょう。

 ホテルについて荷物を整理しましたが、一人ひとりの荷物が多い!ので、少しずつです。

 とにかくニカラグアに着きました。着いてしまいました。明日からは表敬訪問やいくつかのオリエンテーションが予定されています。少しずつニカラグアの生活に慣れていきたいと思います。

アメリカの検査・・・


 乗り継ぎで利用したヒューストン空港では、履いている靴まで脱いで検査を行うという徹底ぶり。やはりアメリカです。空港の表示には、英語(左)とスペイン語(右)が書かれてありました。特に南部はメキシコに近いこともあり、スペイン語が結構話されているのでしょうね。フライトアテンダントの方々も、だいたいスペイン語を話せました。
 それにしても、このヒューストン空港はとにかく大きい!端から端まで歩いたら、1キロ以上はあると思います。人や荷物を運ぶ専用の車が走っていました。

2010年6月21日月曜日

いよいよ、出国!


 訓練が終わって東京に戻ってからというもの、何かと忙しく過ごしていました。準備はいくらやっても不安が残ります。でも、あとは現地調達、その場その場で何とかしていくしかありません。と、自分に言い聞かせてもうすぐ家を出ます。
 東京の街ともしばらくの間、お別れです。ニカラグアにはこんな高い建物はないそうです。
 今日の成田空港には、たくさんの協力隊員がいることでしょう。久しぶりの再会と同時に、それぞれの任国に向けてすぐにお別れです。
 今回の出発に向けて、たくさんの方々から応援の言葉をいただいたり、壮行会を開いていただいたり・・・。周りの人たちに恵まれていることを、改めて感じました。ありがとうございました。皆さん、お元気で!
 それでは、行ってきます。
 次回は、ニカラグアからお届けします。

2010年5月13日木曜日

ブログ開設!@駒ヶ根訓練所


 今日、初めて念願のブログを開設しました。

 ただいま、青年海外協力隊22年度1次隊として、駒ヶ根訓練所で訓練を受けています。たくさんの仲間と毎日生活しています。6月下旬に任国のニカラグアに派遣される予定です。

 これから、訓練所での訓練や現地での活動について、不定期に報告していきたいと思います。なるべく細目に・・・と思っています。頑張ります!ぜひ、お付き合いください。よろしくお願いします。